「あっ、ごめんね。勝手に部屋入って...」

「全然...いぃ。」


すると、陽希はゆっくりと起き上った。



「ダメだよ。寝てなきゃっ!!」


あたしは再び陽希を寝かせた。
まだ熱あるのに起き上っちゃだめだよね。



「陽菜...ごめんな。」

「なにが??」

「俺...いきなり熱出して...家送ってもらって..。」


...あの陽希が謝ってる。
ビックリだ!!


「何言ってんの。ほっとけるわけないでしょ??」

「....ごめんな。」


ハァハァとしんどそうに喋る陽希。




「なんか欲しいものある??」

「....陽菜が欲しい..。」

「なんの冗談ですか??」


陽希がアホみたいなことを言うので
おでこを触ってみた。


....また熱上がってるし。


変なこと口走る前に早く治しなさい!!



「....早く寝て。早く治して。」

「陽菜...早く帰れよ??....理性吹っ飛びそう。」



最後は何て言ったか、聞こえなかった。



「帰らないよ...。陽希が寝るまでね。」


そう言うと陽希は目を閉じて眠った。