車は住宅街に入っていく。 3階建てのマンションの前で停車する。 『ここの2階だから…。』 『うん。』 『一緒に来てくれる…!?』 『え…!?』 『一緒に来てほしい…。』 『アイツは…!?居ないの…!?』 美月はコクリと頷いた。 アイツとの生活感溢れる空間に、 足を踏み入れることに、少し 戸惑いを感じながら 美月の後について部屋に入る。 玄関に…男物の靴はない。