『後で妊娠してるってわかった時…正直悩んだ。



でも気付いたら、今度は私が必死にタケルを捜してた。



父親なんだってわかれば、タケルが変わるかもしれないって…。



だから…産む決心をしたの。



私の最後の望みをかけて…。
でも見つからなかった。



どんどん大きくなるお腹を見て、
気持ちも変わっていったの。



怖くて…不安だらけだけど、
母親になろうって…。



産まれてからでも、タケルと話せばいいと思ってたから。



1人で産むことも、
親になることも、抵抗はなかった。



タケルの生きる証を与えてあげれるなら…
どんなことでもしてあげたい。



それが私の精一杯の、
タケルに対する愛情表現だったの。』




時折、声を詰まらせて言う美月に胸が痛んだ。