どうせならこのまま来てくれない方がいいかも


そんな事を心の奥で思いながら
私も辺りを見わたした



「ちょっと電話してみるよ」


アキラ君は携帯をポケットから取り出し
電話をかけ、少し不安な顔をしながら
辺りをみわたし続けた



「ユメ…もうちょっとカワイイ服着てくればよかったのに」


グイっと袖を引っ張りヒカリは私に上目使いでそんな事を言ってきた


「…別にデートじゃないんでしょ?」

「え~…それは…」

言葉に迷うアカリ
私は自分の姿を確認してみた


トレーナーにジーパン…


確かに、カワイイとは思えない服装


「これでちょうどいいの!」


押し切るようにアカリに言うと、アカリは呆れた顔をした


「ユメ…服は体を守るためにあるんじゃないよ?
 オンナを輝かせるタメにあるんだから!」