これが、俺がずっと望んでいたものだった。
望んで、ようやく手に入れた関係。
変わらないで、きっと大切だということも忘れてしまうくらいに、空気のようにあって当たり前の存在。
俺は初め、それをサトシに望んだのかもしれない。
でも、ここにきてようやく感じる違和感。
じゃあ、傍にいてくれれば誰でもいいのか?サラじゃなくたって、誰でも…。
ここ最近、おかしい。
サラといても、何をしていても、満たされないのは、何でだ?
「おい、入江。これ、ここの数字間違ってんじゃねぇのか?」
「…あ」
ハッとして、無意識にパソコンのキーを打ち込んでいた指を止める。
思考を遮った声の主を見上げて、俺は小さく眉を顰めた。
…いつの間に隣にいたんだろう。
馬鹿にしたような顔をして俺の隣に立っていたのは、高杉英二。
素行が悪く、いわゆる不良のカテゴリーに属されるくせして、頭と顔だけはいいから生徒会の会計を任されている。
俺の天敵。

