…隆志のやろう。
俺は、内心酷く憤りながらも、ぽんぽんとサラの肩を叩いた。ずっと我慢していたんだろう。小さく嗚咽を漏らして、ぼろぼろと涙を落とした。
サラは、まるで小さな子供みたいに大声でわんわんと泣いたあと、まるで魂が抜けてしまったみたいにぼんやりと夜空を見上げている。
「ほい。ココアでよかった?」
「うん、ありがとう」
にこりと笑ってくれて、少しだけホッとする。
サラは、振られたんだと言った。だと思った。けど、そんな男と10日で別れられてよかったと素直に口にした。
彼女は特別。
誰よりも幸せになって欲しいと思う。だからこそ、こんな風に傷つける男なんてサラには似合わない。
「……ありがと」

