ああもう…どうしてこんなに嬉しい事を、こんな時に言うんだろう。
だから抜けられないんだ。
この人から。
だから止められないんだ。
この人を愛することを。
「恐かった、です。ありがとうございます。」
私はそっと響城さんに抱きつく。
「それでいい。こういう可愛い所もたまには見せてもらわないとな」
ぎゅっと抱き締め返された腕が離れる。
「震え、止まったな」
「はい。もう戦えます」
「ならいい。銃を構えろ」
「はい、ご主人様?」
「違うな。旦那様だ」
だ、旦那様!?
響城さんの言葉に少し驚く。
ご主人様を否定するだろうとは思ってたけどまさか旦那様と来るとは思わなかったわ。
「ふふ、旦那様って…あはは!」
「何笑ってんだよ!」
響城さんはむっとした顔で私を見る。
「でも…そうですね。どこまでも付き従いますよ、旦那様」
「当たり前だ。お前以外俺の後ろ守れるやつはいねーんだからな」
「はいはい、そこまでにしていただけますか?」
呆れたような団長の声が上から降ってくる。
「チッ邪魔しやがって…もう遊びに付き合うのは飽きた。とっとと帰ってシャワー浴びるぞ」
「そうですね。団長さん、とっとと一斉にかかってきていただいてもよろしいですか?」
私はにこっと笑って上を見上げる。

