それから3日後、私たちはサーカスを見ていた。
「やっぱりすげーなこいつらの身体能力は」
「ですね…これじゃあ遊川さんが怪我させられる訳だ。どうしますか?私たちも危ないですけど」
「どうするも何もねーだろ…ぶっ潰す」
演技をするサーカス団の団員をじっと見つめながら当たり前のようにそう言った響城さんに、私は笑みが漏れた。
ふっその自信はどこから来るんだか…。
聞いてみたいものですね。
でもそんなあなたを守るのが私の仕事ですから。
それに…遊川さんを傷つけたあいつらは、私も許せない。
会場に大きな拍手が響く。
「終わりましたね」
「よしっ行くぞ」
ショーが終わり、少ししてから控え室に行った。
「こんにちは」
「ああ、風間さん!来ていただいてたんですね。ありがとうございます」
「相変わらず素晴らしかったですよ。さすが、遊川にあんな怪我させただけある」
「っ…風間さんのご友人でしたか。どういうおつもりですか?」
「そりゃあ我が社の傘下に入れるわけですから、少しは調べないと。でも、こんな秘密があるとは思いませんでしたよ。色々やってるらしいですね?例えば…殺し屋とか」
その言葉を聞いた瞬間、団長の目付きが変わった。

