「ほら…捕まえた」
私は1人の男の球のきれた拳銃を掴んだ。
「くそっ!!」
銃は効かないと思ったのか男たちは殴りかかってくる。
別に相手してもいいけどドレスを汚したくはないし、響城さんにも出番あげなきゃだよね。
「あら…殴り合いなら響城さんの得意分野じゃないですか。私はせっかくいただいたドレスと靴を汚したくないので響城さん頑張ってください」
「頑張れっててめえ…あんなもん見せつけといて何が頑張れだよ」
そんなこと言いながらも響城さんはちゃんと全て倒してくれる。
「ふふ…やっぱりあなたは強いですね」
「当たり前だろ。でも、お前さっきの何だ?」
「さっきの?」
「何で球を撃ち落としたり避けたり出来たんだよ」
「ああ…あれですか。私、目がいいんです」
「は?てめえいくら俺がばかだからってそんな嘘通じる訳ねーだろ!!」
「嘘じゃありませんよ。元々他の人よりも視力がよかったんですけど、響城さんの元に行く前に鍛えたんです。だから銃弾ぐらいなら集中すれば見えます」
「それ…本当かよ?」
「はい。あそこにある看板見てください」
私は200メートルほど離れた場所にある小さな看板を指差した。
「なんて書いてあるか読めますか?」
「……読めない。あんなの普通読めないだろ」
まあ普通そうでしょうね。
でも私は見えちゃうんですよ。

