「おいそろそろ帰るぞ」
窓から見える太陽が傾き空が暗く染まりだした時、響城さんは立ち上がった。
「早いですね」
「今日はこれからパーティーがあるからな」
「パーティーですか?」
「ああ。赤松殖之(アカマツシゲユキ)って政治家知ってんだろ?」
「あーあの有名な」
「あの人が開催する政治家と大企業ばっかりのつまんねえパーティーだよ」
「あっあれですか」
赤松殖之っていえば誰もが知る大物政治家だ。
確か私もよく赤松さんのパーティーに行ってたな。
「あっお前の親も来るんじゃないか?赤松さんと関係あっただろ」
「あっそう、ですね……」
そっか…お父さんたち来るよね…
なら臣哉(オミヤ)も来るかもしれない……
「どうした?」
「あっいえ…帰りましょうか」
会社の前には麻生さんが車を止めて待っていた。
麻生さんは来た時と同じように丁寧に扉を開け、閉めてくれる。
「響城さん、帰りもまたあんなかんじで狙われるんですか?」
「いや帰りはさすがにあいつらも狙って来ねえよ」
「よかったー。あっあの、今日のパーティーって私も行くんですよね?」
「そうだけど何で?」
「ですよね…あっいや、ドレスとかどうしようかなって思いまして」
「あっそうだな。まあ今日は母さん帰ってきてるだろうから言えばなんとかなるだろ」
「えっお母様いらっしゃったんですか!?」
「ああ。丁度最近海外に旅行してたんだけどもう帰ってきてると思う」
「あの、私のこと知ってるんですか?」
「知ってると思うよ。お前のこと選んだの母さんみたいだし」
「えっ!?」
「まあ俺もよく知らねえけどそういうことだから安心しろ」
「は、はい……」
お母様が私を選んだってどういうことなんだろ?
私のこと知ってるの?
んー今日会ったら聞いてみよう!!

