「いや、愛してるよ?」
「ほんとーに?ほんとーに、こんなあたし愛してる?」
「当たり前だろ。愛してるよ」
そう言って頭を撫でると、満足したように笑顔を見せた。
その顔は可愛くて、なんだか幼くて…いつもの妃和とは全然違って戸惑う。
笑顔だけで俺をどきどきさせるのなんて、きっとこいつだけだ。
「響城ー…離れないでね?あたし響城いないと死んじゃうから。あたしなんて、響城いないと生きる意味ないし」
「何言ってんだよ」
呆れたように妃和を見ると、その顔は少し悲しそうに歪んでいた。
「妃和…?どうした?」
「響城、ずっと一緒にいてくれる?」
「ああ、ずっと一緒にいる。一生離さないよ」
俺がそう言うと妃和はそのまま俺に口づける。
そのまま甘えるように俺の胸に頬をくっつける妃和が可愛くて頭を撫でる。
可愛いな…こうやって素直に甘えてくるこいつも、たまにはいいな。
腕の中に収まる妃和が小さくて細くて、今さらだけど女なんだと感じさせる。
いつも自信家で、あんまり甘えてこなくて毒舌で艶やかで強くて…守られるより守りたいなんて女だもんな…
こういう普通の女の子っぽいところも存在してんだなー

