澪音は声を出さないで ただ眺めていた。 そして 涙を流していた。 あたしは、そっと近寄って 「泣かないで…」 と頭を撫でた。 こんなあたしの為に 涙を流してくれる人が居るなんて 思いもしなかった。 お客は、傷や痣を見ても 何も言わないし、 あたしも何も言わない。 しつこく聞かれた時だけ 虐待のことだけを、軽く告げる。 だから、家出資金貯めてるんだ って言えば、 普通より多くくれる人もいる。