狂おしい程君を愛してるー月下美人ー




澪音はすぐ来た。

走ってきたみたいで
少し息が上がっている。





「お待たせ、ごめんやで、
待たせてしまって」


「大丈夫、そんな待ってへんから」



お店で見る澪音とは
少し違って、
可愛かった。


いつも見慣れたオッサン達とは違って、新鮮さを感じた。




誰にでも優しいの?
そうだよね、ホストだもんね。





「どっか行きたいとこある?
言うても、この時間やし
そんなやってるとこも
ないねんけどな」



気を使ってるのがわかって
あたしもどうしたらいいか
わからなくなった。



「澪音と一緒なら
どこでもええよ?」


精一杯可愛く言ってみた。