携帯が鳴る。 ー着信 田中さん 「はい」 「あ、彩ちゃん。 今日は時間あるかな?」 今日は…部屋の掃除したり、 澪音のために何か作りたい。 「ごめん…今日はちょっと… 明日なら大丈夫やけど」 「じゃあ明日、また連絡します」 田中さんは、一週間に1、2回電話を鳴らす。 初めの印象は 見るからに貧乏そう だったのに、なぜか「彩」をよく呼ぶ。 毎回二万だけど、あまりに頻繁過ぎて、あたしは不思議に思っていた。 ほかのお客は 大体、月1、2回なのに。