狂おしい程君を愛してるー月下美人ー



「皐月ちゃん、なんか
変わった娘やな」


「何で?」


「ホスト慣れしてるわけでもないし、よう喋らんし、でもアフター行くって…珍しいで」


不思議そうな顔をして
あたしの顔を覗き込む。




そうなんだ。
ホストは未知の世界だから
全くわからない。

ただ澪音のことを知りたいだけ。


普段は
適当にブラブラしてるだけ。


友達と呼べる友達もいないし。

時間潰しのツレしかいない。






「皐月ちゃん、ゴメン
俺、他の卓
行かないといけないんだわ」


人気ホストだからね、
仕方ないよね。




「うん、わかった。
待ってるね」