!戦いで人は成長する!

1回戦の最後の試合はもう一人のk君だ。

僕が入りたての頃はお互いライバル視していたが、僕が1軍のリーダーになってからk君は僕をライバル視しなくなった。

k君の相手は優勝候補だった。
身長が192センチで体重が110キロの超大物。
そのわりには動きが早く、k君は相手のローキック一発で肩から地面に落ち、肩が折れるという大惨事になった。

試合が出来る状態ではなかったので、負けてしまった。

とうとう準決勝になり、残ってるのが僕と、ボコボコにやられたKの2人だけになってしまった。

昼休憩をとり、準決勝が始まろうとしていた。

準決勝の第1試合がなんと、僕と最強のライバルKだった。

僕はKに、
『そんな体では無理やろ!後は俺に任せとけ!』
と、助けてもらった恩返しのつもりで言ったのだが、Kは僕の言葉をとり違い、
『そんな体とはなんや!今日こそ前やられた借りを返したる!』
と、喧嘩腰に言ってきた。

こっちがせっかく体を心配して言っただけやのにと思うと短気の僕は、怒りが満ちてきた。

2人はお互い向き合い、礼をして構えた。