それからKが着替え、準備が終わった。
その後、すぐに試合という名の乱闘が始まった。
まずは体をほぐすのを兼ねてKは右に、僕は左に行き、向かって来る16人の後輩を待ち構えていた。
すると、16人全員がKの方に突っ込んで行った。
僕はぽつ~んと、取り残されてしまった。
強いとはいえ、さすがのKもかなりおされていた。
寂しくなった僕は、後輩達に突っ込んで行った。
その瞬間、後輩達はピタッと止まり少し下がった。
『なんやねん!俺も入れろや。』
と、言うと、後輩達は顔を合わせ、さっきと同様僕らに突っ込んできた。
Kはかなりスタミナを消耗し、疲れきっていた。
『ちょっと休ませてもらうゎ。』
そう言い残し、Kは後に下がった。
僕は必死に後輩達と戦った。
やはり、16人対1人はキツく、攻撃を受け流すので精一杯だった。
そんな時に限って僕は足を滑らしてしまった。
すると、誰かが僕の顔を蹴飛ばした。
その事によって怒りが満ち、正気を失った。事態を察した後輩達は僕が立ち上がるまで動きを止めた。
しかし、その時にはもう遅かった。