それから女子達が男子の前で好きな奴の名前を言った。
10人中、居ないが1人、最強のライバルK君が2人、僕が6人だった。予想外の結果に僕は息をのんだ。
最後にRさんが前に立った。
みんなは期待しながらRさんを見ていた。
そして、
『ウチは強くて優しい男が好き。きっと他の子もそうやと思うで!だから、変な事にこだわらず、修行をつんで強くなってからアタックしてみたら案外OKかもよ!』
と、約束通り男達に希望を与えてくれた。
その途端、男達はやる気になり、急いで練習し始めた。
一時はどうなるかとヒヤヒヤしたが、Rさんのお陰で助かった。
これでもう、全員で殴り合う事はないだろうと安心した。
そんな時、遅れてきた最強のライバルのKと館長が入ってきた。
その瞬間、みんなはKに試合を申し込みに走った。
事情の知らないKは、
『何?なんで僕なん?教官に言えよ!』
と、僕に向かって指差した。
みんなは一瞬見てきたが、やっぱりKに言い寄った。
そのやり取りを見ていた館長がこっそり僕に話をしろと言ってきた。
嫌々ながらその経緯(いきさつ)を話した。