僕と目が合うと、奴はいきなりものすごい速さで近付き、疲れを消し去ったかのように連続蹴りをしてきた。
こっちは精神的に押された時、覚醒状態が知らぬ間に解除されていて絶体絶命の大ピンチの迎えていた。

Kの連続蹴りはパワーは多少落ちるが、スピードが早くその上命中率が極めて高い。
普通の戦闘モードで戦ってもガード出来る確率は50%に満たなかった。
その為、心身共にかなりのダメージを受けてしまう。

早くこっちも覚醒しなければ体がもたないと焦りはじめてた。

Kの攻撃は容赦なく続き、ガードしきれていないはずの腕まで腫れて来ている。
『時間がない…。』
ボソッと呟き、一か八かKの蹴りを正面から受ける掛けに出た。
こんなデカい掛けに出た時に限って奴は連続蹴りを止めて前蹴りに変えた。
目では分かっていても奴の素早さに体が反応しきれない。
「くっそ~!!!」
泣いて済むなら今すぐ泣いてやる。
しかし、現実はそんなに甘くない。
僕はKの前蹴りで吹っ飛ばされ、壁に頭を強く打ち付けた。