!戦いで人は成長する!

素早く攻撃したにもかかわらず、足を受け流されてしまいバランスを崩した時にスキを作ってしまった。
考える余裕もないくらい焦って態勢を立て直そうとするので精一杯だった。
だが、Kがそんなスキを見逃す訳がなく、サイドステップで距離を縮め素早くアッパーカットバンチで僕のお腹に拳を食い込ませた。
その攻撃の威力は今までの攻撃とは桁外れで、僕はお腹を抱え込みながらうずくまった。
段々気が遠くなっていくのを感じたが声がこっちに近付いてくのはハッキリ分かった。
そして、声の主が目の前にくると金縛りになって体を動かせない。
恐怖を感じていると、
『だらしねぇ~。もう、終わりかよ。お前みたいな弱っちぃ奴は死んじゃえば。』
と、目の前に立ってる奴がナメた口調で言い放ってきた。
僕は一瞬で熱くなり、
『負けてたまるかぁぁ!』
と、吠えながら立ち上がった。
いつの間にか激痛は消えていたが、左腕が燃える様に熱くジワジワと全身に左腕の熱が侵食してこようとしていた。