！戦いで人は成長する！

僕を含めた１５人は一列に並び、次から次へと襲いかかる木刀やバットを受け止め、奪った武器を奴らに渡さない為に自分の後方へ投げ捨てて反撃の機会を伺った。

僕らはあくまでも素手で戦った。

相手側の武器が尽きると僕は、
『反撃！』
と、攻撃の許可を下した。
後輩達は、
『オスッ！』
と、練習の時より張り切った返事をし、散らばって暴走族に襲いかかった。

一人が戦いの最中、防御しつつ近寄ってきて僕に、
『本気で相手して大丈夫なんですか？』
と、心配していた。
僕はその後輩に笑みをみせ、全員に聞こえるように、
『俺らに逆らったらどうなるか思う存分思い知らしたれ！』
と、みんなの不安を取り除いた。
すると、口々に、
『分かりました！』
と、返事を返し、攻撃の手を強めた。

何時間か過ぎた頃、相手の数が１０人ぐらいまで減少した。
こっちは１０人ヤられた。
僕が二人を相手していると、
『コイツだけは俺がヤる！邪魔じゃ！どけっ！』
二人の雑魚(ざこ)を突き飛ばして総長が攻撃してきた。