!戦いで人は成長する!

目の前に崖が近付いて来た。
僕は必死に平らな地面を手で押さえて支えようとしたが、枯れ葉で滑って踏ん張りがきかない。
「死ぬぅぅ!」
そう思い、目をギュッとしめた。
崖との距離が30センチぐらいになった時、胸に硬い物が当り、一瞬で恐怖が痛みに変わった。
ゆっくり当たった物を手探りで確認した。

すると、枯れ葉の中に小岩が埋もれていた。
『助かった~。』
胸を押さえながらゆっくり慎重に立ち上がった。
滑った甲斐あってもう少しで五つ目の関門を突破できる。
はしゃぎたい気持ちを抑え、ゆっくり六つ目を目指した。

四つ目と五つ目と六つ目の難関は繋がっており、休憩をとる場所がなく、怪我などをしやすい場所。
普通の登山者は近寄らないほど危険で一時、
【危険!立ち入り禁止!】
と、書かれた看板が上と下の入口に立てられ頑丈なロープで道をふさいでいた。

全体的に危険なのだが、何人もの人がこの関門の中で一番長い所で命を落としたらしい。
※山のふもとを散歩してたおじさんが教えてくれた。