！戦いで人は成長する！

その中の一発が相手の目尻にヒットした。
相手は目尻を触り、腫れたのを確認すると、目付きを変えてひたすらハイキックを顔面へ繰り出した。
Eは右手だけで二発受け止めたが、衝撃が大きすぎたのか右手までも動かなくなった。
そして、相手の強力なハイキックをまともに食らってしまい真後ろに倒れてしまった。
相手は倒れたEに手を差し延べたが、気を失っていた為に手をとる事は出来なかった。
Eの倒れ方が異常だったせいか、医務室の人達が担架で運んで行った。

Kが無言で立上がり、相手の前で礼をして構えた。
そして、審判から合図が出されると構えていた両手を下ろし、仁王立ちをして相手の動きを見ていた。
相手は挑発だと思い込み、スピードのある左ストレートで顔面を狙ってきた。
だが、Kは相手のパンチより早く右に移動し、左足でお腹を蹴り上げ、脇腹に何発か拳を当てた。
相手はすぐに右手で再びKの顔面を狙ってフックを仕掛けてきた。
Kは姿勢を低くして攻撃をかわすと相手のお腹に猛烈なラッシュパンチをかけた。
それにはさすがのマッチョも耐えきれず片膝をついた。
片目をつむり、お腹を擦っている。