!戦いで人は成長する!

Eは相手の動きをみながらジッとその場で構えていた。
サップ似の奴は巨体を揺らしながらEとの間合いを詰め、強力な左ストレート・右フック・左フックの連続パンチを打ってきた。
しかし、Eはそれを冷静に対処し、全ての攻撃を流した。
そして、最後の左フックを流し終えるとすぐに左ハイキックで相手の顎をとらえた。
相手は一瞬、ふらついたがあまり効いておらず、怒りに満ちた顔つきで怒涛のラッシュパンチをEに浴びせた。
さすがにEも流しきれずに何発か受けてしまっていた。
相手は巨体の割りにパンチが速かった。
その上、腕の太さを見ただけでパンチの重さもかなりのモノなのは分かる。

相手は疲れて一歩下がった。
Eも受け流そうと必死だったのでかなりスタミナを消耗している。
Eは僕らを見て、[行ってくるね!]と、言ったかのような笑顔を見せると、すぐさま相手のふところへ飛び込んだ。
相手はEを見てなかったのか、まともに攻撃を食らっていた。