！戦いで人は成長する！

Eは気合いを入れ直し、相手と向き合った。
相手はあのボブ・サップ似の奴だった。
相手はEを見ずに僕を見下ろす感じで見てきた。
こっちは座っていたから仕方ないのだが、変に意識してしまい、
『見下されてたまるか！』
と、声を張り上げて立ち上がった。
周りからは笑い声が僕を包んだ。
Kは恥ずかしそうに僕の道着の裾を引っ張ってきた。
『何やねん！！』
『もう、座れって。』
『何でや！アイツに見下されてたまるか！』『大丈夫。見下してないから安心しろ。』
『見下してるから対抗してんねん！』
僕とKが言い争ってると、
『うるさい！静かに見てろ！お前、早く座れ。』
審判から檄が飛んできた。

『分かった、座るよ。テメェ、見下してると許さんからな！』
と、最後にサップ似の奴に言ってから座った。
審判はやれやれといったように首を振り、
『始めぇぇ！』
と、合図を出した。