!戦いで人は成長する!

焦りを抑えながら、
『それにしてもアイツは何でこんな事したんやろ?』
と、話を振った。
すると、
『アイツは入ったばかりでいきなりレギュラーになったから調子に乗ったんだろうな。ナメやがって。』
そう言いながら医務室を鋭い目で睨んだ。
その目を見て、
「うゎ~!恐ぇ~!」と、恐怖心がゾワゾワと体を走り回った。

そんなやり取りをしていると、審判が戻ってきて、
『3対3で試合を初めからやり直す事になったから裏我流空手は出る3人を決めて上がってくれ。』
と、言ってきた。
僕は納得がいかず、
『ちょっと待って下さいよ!んじゃ、Mはヤられただけですか?それは納得いきません。』
と、異議を唱えた。
審判は、
『分かってる。M君は不戦勝と言う事にするから大丈夫だ。』
と、頭にくる言い方で説得してきた。
僕は振り返り、リーダーぽい奴をみると、
『こっちに責任があるから文句はない。』
そう言いながら僕の肩をポンと叩き、
『始めよう。』
と、男らしく畳にあがった。

再び、試合が始まった。