それから数分後、なんとか肥料の小山から脱出する事に成功し、箱を探す為、塀の外から中を覗いた。

すると、運悪くk君のお父さんらしき人と目が合ってしまったのだ。

僕はとっさに塀から手を放し、全力疾走でk君の家を後にした。

それから2日後、再びk君の家に行くと、あの箱が庭の真ん中に置いてあり、窓のカーテンの隙間から誰かが見張ってるのが目に入ってきた。

『負けてたまるか!』
と、気合いを入れ、陽動作戦を開始した。

まず、家の裏に周り、わざと音を立てながら走ってそのまま一気に塀を飛び越えて箱の置いてある庭まで戻った。
すると、思惑通り犬達が吠えて裏に周って行き、その事に気付いたカーテンごしに見ていた人も裏に行ったのが見えた。
その隙に箱を持ち帰ったのだった。

家に着いてその箱を開けると、中には一枚の写真だけが入っていた。