k君が死んだ次の日、空手を休んで黒色のツナギ(作業服)を買いに行き、k君の遺言を整理した。

もちろん、友達の最期の頼みを聞いてあげる為だ。

k君を家まで運んだ時、キョロキョロと見渡し庭に生えてる木を探した。
だが、木なんて何処にもなく、芝生が綺麗に並んでいるだけだった。

僕は、行くだけ行ってみようと思い、みんなが寝静まる深夜2時に全身を黒のツナギで決め、口から鼻にかけて黒のバンダナをしめて出かけた。

そして、k君の家に着くと、まだ一部屋電気が付いており僕はとっさに息を殺してしゃがみ込んだ。

こんな時間まで起きてるとは考えいなかったが、ここまで来て帰ったらk君に申し訳ないと勇気を出して見つからないように2メートルぐらいある塀を静かに乗り越えた。

一度、家の周りを回って木を見つける事にし、足音を立てないようにゆっくり歩いていると、目の前で何か黒い物が3つ動いていた。
何だろうと近付くと、それは大きな犬が放飼いされていた。
それも3匹も!
2匹はシェパード(警察犬などで有名な犬種)