「っとは言ったものの…
一応、盗賊だし?」

時は真夜中。
ラピスラズリの塀を難なく越え
木に登り、隠れて偵察中。噂通りの警備体制…
この時間でも
彼方、此方に兵士がいる。罠も色々ありそうで…

「あ〜ぁ。ちっと厳しいかな?」

一応、招待されてるのだから
真っ正面から入れば
すんなり入れたはず。

しかし、入った瞬間
捕えられてしまったら
何かバカだし…
何より………





窓から侵入した方が盗賊っぽい。





いや…
何か盗みに来た訳じゃないけど…
職業病?
八割ノリです……(テへ)





「仕方ない…直で上に行くか。」

多分…
オレが来ることは知られてる。
ラピスラズリに入ってから
つけられてる感じがあった。
知識の街と言われる由縁。
巨大な図書館や
数多い情報屋も廻りたかったけど
監視を巻くのに時間がかかった。

「またの機会だな…
あればの話だけど。」

大きな深呼吸をして
静かに木から降りる。