「……っつ…頭いてぇ。」

次の日、目を覚ましたのは
夕方だった。
久しぶりの酒は体にこたえた。

「腹へった…」

流石に起きるか。
シャワーを浴びて
頭をスッキリさせる。

「はぅ〜…そう言えば。
チルクはちゃんと帰ったかな?」



昨夜は
アンバーからオレを乗せて
走ってくれた。
小さめに見えたが力は凄かった。
帰った方向がカーネリアの
城の方だったから…
ロビンを置いて本当に帰ったか?



考えてるうちに支度は整い。
下に降りて食堂に向かう。相も変わらず
ここの料理はどれも美味しい。
昨日の酒場も結構いけてた。
食には困らなそうだが…

「そろそろ…
お仕事しなくちゃね。」

たんまり貯めたお金は
着実に減っている。
ここで生活していく以上
何か仕事をしないといけないが…



「傭兵…か。」



昨日のユーリの誘い。
酒場にも張り紙があった。
どの街も戦争が終わったばかりで
軍事にまで手が
行き届いてないらしい。
一定の場所で募集をしている。
それこそ…
戦争が終わったのだから
殆どの人は物騒な事に
首を突っ込みたくないだろう。
その募集をかけてる張本人に
出会ったわけだ。



悪いけど…

オレも付き合う気はない。


静かに暮らしていければ…
それでいいと思ってる。





何か……間違ってるかな?
少し後ろめたさはあった。