「あっ…あのう……」

結局…声が出たのは
何処かの工場に
着いてからだった。
呆然としてたのと、複雑すぎて
街のどの辺りか検討がつかない。



工場に入ると
何人もの人が働いていた。鉄を打ったり、削ったり…
火花を散らしたり
図面とにらめっこしたり。
見渡し、武器を作っているのがわかる。

赤髪の男はオレの手を離すと
奥へ行き、何人かに声をかけた。

その間、向けられる
複数の視線が痛かった…

「ごめん、ごめん…こっちね。」

「えっ…ちょっと待っ……」

男は戻ってくるなり
また手を引いて
強引に二階へと上がる。





「ここなら、誰にも邪魔されず
ゆっくり話せるから。
あっ、そこ座って。」

部屋に着くと要約自由になった。
強引な展開に納得いかないも
指定されたソファに座る。