ちゃんと街を見るのは初めてだ。

「なんか…ドキドキしてきた。」

食堂を後にすると
すぐさま、外に出る。
辺りはすっかり夜になっていた。





商業の街『カーネリア』





夜になっても、賑わいが絶えない。
宿の路地裏に、露店が並ぶ
場所があると聞いた。

「情報も欲しいけど…
買い物もしたいなぁ。」

足は自然と露店へ向かっていた。

「まっ、人が集まってるだろうし…
店主は噂話いっぱい持ってるから
仲良くしておけば……うふ。」

何て少し悪い事を
考えながら歩くと
目的地にすぐ着いた。





「うわぁぁ…」

路地を抜けると
噴水のある広場に出た。
辺りは露店がぎっしり並んでおり
予想以上の賑わいだった。
街灯や、露店のランプが
幻想的な雰囲気を
作り出している。

「綺麗……
いいじゃん、いいじゃん!!
あっ、生地屋だ!」

目移りしていると
近くに生地屋を見つけ駆け寄る。





テンション上がるー!





顔は思いっきりニヤケてるだろう。
何たって、大の買い物好き
なんだから…



店にぎっしり並べられた
生地達。

「こんばんは〜」

ニッコリ迎えてくれた
おばちゃん店主に挨拶して
早速品定めをする。