荒れ果てた荒野を歩く
一人の女。

砂嵐から身を守るため、
灰色のローブで身を隠す。
どれだけ歩いてきたのか…
ローブはボロボロで
女も痩せ細っていた。





「もう少し…もう少しで着く。」





先に見えるは砂嵐の壁。


足場は土から砂へと変わっていく。





「もう…いいでしょ?
そっちに行かせて…」

足を止めること無く、
砂嵐の壁へと突き進む。

「会いたいよ…」

一度も足を止めずに、
迷うこと無く
砂嵐の壁に入り込む。





風の強さは容赦無く

足は砂に取られ

歩くスピードは亀の様。


風に倒されないよう
前屈みで必死に歩く。

何処まで続くか知れない
道無き道を

ただ、ひたすら歩く……