まずいな…



仕事のし過ぎだ…



幻覚が見えている…










「幻影ではないぞ?
正真正銘、本人じゃ。」

入り口で動けないでいる私に
ベリーは勝ち誇る様な
笑みを浮かべ、立ち上がり
ペリドットの後ろへ行くと
後ろから彼女を抱き締めた。



まるで…私のモノだと
見せつけるかの様に…



「どうしたのじゃ?
そんな所に突っ立っている
暇があるなら…
サッサと仕事を
終わらせてほしいものじゃ…」





―――――ピキッ―――――





私の中で何かが切れる。

ドアを締め、中へ入り
先程までベリーが座っていた
席に座る。
バンッと音を立たせ
持ってきた書類の束を
テーブルへと置く。

「これはどうゆうことだ?」

「女同士のティータイムを
邪魔するなど…
この城の王はいつから
無粋な男になったのじゃ?」

険悪な表情の私に
ベリーはビクともせず
余裕の笑みをしている。

まぁ…この様な態度は
今に始まったわけではないが…

「それは失礼したな。
それより…なぜ、彼女がお前と
こんな時間にお茶を飲んでいるのかと聞いているのだが?」

ベリーに視線を向けても
笑みをくずさぐ返事がこない。
ペリドットに視線を変えると
ベリーと私を交互に見て
同様している様子。

「君が訪問してしるとは
報告を受けていないのだが…
いつからここに居たのかね?」

視線で圧力をかける。