恋色オレンジ*2*〜ずっと青春〜





そしてその夜――――





『それはお前が悪いな』

『言われなくても分かってるって、それは』

『つーか、そこでギュッと抱きしめて、ミチしかいないんだ!お前が好きだー!信じてくれー!ってさ。何でできなかったんだよ?』

『俺はナオみたいに単純じゃねーんだよ。だいたい泣いてんのにそんなことして、ミチにやめて!とか言われてたら…俺マジへこみしてるから』






俺はナオに電話をかけて。



今日のミチとの出来事を聞いてもらっていた。






『バカじゃね?お前。ほんと女心分かってねーよな』

『はっ?バカってなんだよ』

『言葉をいくつ並べても伝わんねぇ時は伝わんねぇし。でもさ、抱きしめただけで伝わる時だってあるってことだよ。つーか普通、目の前で女が泣いてたらそうするっしょ?』

『……――』






ナオの言うことも、確かに一理あると思った。