空気で……伝わってくる。 ミチの怒りってゆうか… そういう感じのものが。 だからなんだか焦ってきて。 とにかく謝ろう。 早くちゃんと、謝ろう。 謝って……とりあえず変な誤解は解かなきゃいけない。 そう思いながら、俺は重い口を開いていった。 『あのさ……もし誤解…してたら嫌だから言うけど』 『何を?』 『いや…だから、ミチ、ケータイ……見たんだろ?』 俺がそう言った瞬間、何故か凍りついたみたいにシーンとなっていく空気。 河川敷で草野球をする小学生達の声が、やけに耳に響いてくる。