「…んっ…みんな…っ……あっ…がと…」 うまく言葉が出てこない。 ありがとうって、ちゃんと言いたいのに。 「泣くなって」 翔がそう言いながら、あたしの頭を優しく撫でる。 「とりあえず乾杯しますか」 タクはそう言うと、みんなに飲み物を手渡していく。 「ほら、ミチはレモンティーだからな」 そしてあたしの手にもそう言いながらレモンティーを握らせて。 「じゃあ…翔。乾杯の挨拶!頼むわ」 タクがそう言うと、少しシーンとする空気が流れた。