恋色オレンジ*2*〜ずっと青春〜





と……その時。




聞き慣れた着信音がズボンのポケットから聞こえてきて。



ハッとなった俺は、慌ててケータイを取り出すと、そのまますぐに電話に出た。






『はっ、はい!』


『あっ……翔?』


『…うん』




それは…ミチからの電話だった。

だから声を聞いた瞬間に…あの雨の夜を思い出してしまって。

なんかすげー手が震えてて。


電話の向こうから伝わってくる妙な空気に、俺は目を閉じたままそっと耳を澄ませた。






『あのね…聞いてもいい?』




そしてミチのそんな言葉に、うん――と返事をして。



次に出てくるミチの言葉を待った。