……だけど。 一瞬、時間が止まったような気がした。 どういうことだ? これは…夢か? 俺の瞳に映るミチは、突然スーツ姿のその男に抱きしめられていて。 降りしきる強い雨の音だけが、俺の耳に響いてきた。 しかもそのまま…… ミチは離れることもせずに。 ずっと男に抱きしめられていて。 俺はそんな二人を見ていられなくて… 思わず目を逸らした。