そして――― 『もう10時かよ……』 ついボソッと独り言をつぶやいてしまった時。 時計の針は、もう10時7分を指していて。 時間の流れの早さに、なんかすげービックリした。 っつーかあいつ…… 帰ってくるのか? そしてだんだん弱気になってきて。 いつになるのか分からないミチの帰宅に、少し心が折れかけていた。 誰かが歩いてくる気配がしようものなら一人でハッとなって立ち上がったりしてるけど。 その度に…一人で落胆して。 なんかすげー虚しくなってくる。