だけど――――
あっそーだ……
バイトどうしよう…
ミチはそのまま、夕方になっても帰ってこなくて。
電話をしても、呼び出しのコール音は鳴っているのに…
一向に電話には出てくれなかった。
てかバイト……
行かなきゃ金稼げねえし…
あの指輪も…買えなくなってしまう。
でも、バイトに行ったら…
今日はミチとちゃんと話せなくなるし……
『あっ、もしもし須藤です……あの、今日ちょっと熱があって…』
俺は結局……ミチをそのまま待つことにした。
そして、二つのバイト先に休ませてもらえるよう連絡をいれると、降り続く雨をボーッと見つめていた。



