恋色オレンジ*2*〜ずっと青春〜





『はい…そうですけど』




そして優花がミチにそう言葉を返すと、ハァッと小さなため息をついて。






『映画、行ってくれていいよ。あたし達もう帰るから』





そう言って…一人で駅に向かって歩きだしていく。







『ちょっと待ってよミッチー!』





そして、俺に怒っていた彼女も、ミチを追いかけるように走っていって。



遠ざかっていく二人の後ろ姿を見つめながら…


俺は重苦しいため息をついた。






なんでこうなるんだよ……




追いかけたいのに…追いかけられなくて。



今すぐ弁解したいのに…出来なかった。






きっとミチは、誤解に誤解が重なって…またその上に、大きな誤解が重なって。




多分今、俺が何を言っても…


聞く耳なんて持ってくれないと思った。