恋色オレンジ*2*〜ずっと青春〜





『もういいの!』




そしてミチは、今にも泣きそうなそんな声で、彼女にそう言って。





『ちょっと待ってよ!?もういいって何?ミッチー何も言わないつもり?』


『……もう何も…聞くつもりもない』


『何で?彼氏でしょ?』


『……――』




シーンとした空気が、一瞬で俺達を包んでいった。






『翔ちゃん、映画……今日は無理そうだね』




と、その時。


優花が何を考えているのか、いきなりそんなことをボソッとつぶやいて。




その瞬間、ずっとうつむいていたミチが、スッと顔を上げて…


優花のもとへと歩いていった。






そして――――





『あなたがユカ?ユウカさん?』





ミチは優花に、そう聞いていた。