『とりあえず…そこ、座ろうか』
そして、ふと視界に映ったベンチを指差すと、俺は先に腰をおろして…
隣に優花が座ったことを横目で確認すると、すぐに口を開いた。
『あのさ…分かってると思うけど、俺』
『言わなくても分かってるよ?彼女がいることは…』
『だったら』
『でも好きになっちゃったの!翔ちゃんがいるから…毎日大学来るの楽しくて…』
優花はそう言うと、また瞳に涙を浮かべながら…俺を隣からジッと見つめた。
ちょっ…マジ頼むから。
泣かれたら何も言えねーじゃん。
『でもね…っ……ちゃんと諦めるから……だから今日だけでいい。今日だけでいいから…私とデートしてくれない?』
優花は潤んだ瞳で…必死でそんなことを伝えてくる。
いや、っつーか俺、ミチんとこ行かなきゃいけないし。



