『……ナオ…』 そして、私がつぶやくように呼んだ声に、ナオは立ち止まってこっち振り返ると… 『ちょっ…マナ?』 そう言って慌てた様子で目の前に駆け寄ってきた。 『何泣いてんだよ、大丈夫か?』 『……なの…』 『えっ?』 『ナオのこと…今でもね』 『うん』 『今でもずっと…大好きなの……』 ――もう二度と… 自分の気持ちを伝えることなんてないと思ってた。 絶対に伝えちゃいけないって…分かってた。 だけど… 苦しくてたまらなかった。 友達っていうその距離感が…悲しいくらいに辛かったから。