これは…… 夢なんかじゃないよね? でも…だとしたら… 『バカ!コケるわけないじゃんっ!!だっ、大丈夫だってば』 嬉しいはずなのに… 私は思わずナオから腕を離してしまって。 『ほんと、大丈夫だから』 舞い上がって勘違いしたくなかった私は… そう言ってわざとナオと距離をとった。 『そっか。ならいいけどさ』 でも… ナオがそう言って、私の前をゆっくりと歩きだした時… その背中を見つめていると…胸が苦しくなって…なんだかまた、視界が滲んでいった。