『ナオ変わったよね』
『何で分からないんだよ?俺だって時間ない中でこうして会う時間作ってるだろ?』
『作ってるだろ?って、何でそんなに上から目線なのよ!』
『お前が同じことばっかり言うからだろ?俺もカメラマンのアシスタントのバイトに学校に…って毎日毎日忙しいんだよ』
『忙しい忙しいって…綾乃のことは大事じゃないの?綾乃はナオの何なの?ねぇ…っ…教えてよ……っ…』
『じゃあ聞くけど、お前は俺のこと大事じゃねーの?綾乃は俺の彼女だろ?彼女ならさ…分かんない?俺の夢、お前は知ってるんじゃねーの?』
『綾乃は……っ……ナオのことが好きなだけなのに…ひどいよナオ…っ……』
人の気持ちに、
“絶対”とか“永遠”とかは、ないんだと思った。
あんなに好きだった綾乃が…
だんだんすげーウザく感じるようになって。
ナオのことが好きなだけなのに……って。
そんな綾乃の言葉さえも、胸に響いてこなくなった。



