『まぁナオも女いなくなったわけだしさ。まだマナに気持ちが残ってんなら…今のうちにグイグイ押してみたら?』


『えっ?』


『いや、男は押しに弱いだろ?だから…』


『フフッ、はいはい。ってゆーか昔っからタクは…本当にいい奴だよね』


『バーカ、そんなの分かってるって』







ハハハッ―――って。



思わず笑い声がこぼれていく。






タクと話してると、なんか落ち着くってゆーか。



一番心を開ける男友達だなぁって…


なんか改めて、そう思った。







だからタクと電話を切った後は、気持ちも落ち着いてて。




開いてしまったミチとの距離も、そんなに気にしないでいようって…


そう思えるようになっていた。