すると、先生は優しく私を抱きしめてくれた。 「だって、辛い時に思い出してくれて、オレは嬉しいよ」 「先生…」 その言葉に、私の目からは、また涙が溢れ出た。 「先生だけだったの。会いたいって、思ったのは…」 「美月…」 私を抱きしめる力が、少しだけ強くなる。 先生の温かい胸、力強い腕、そして甘く香る匂い…。 その全てが、好きって思う。 ずっと、このままでいたいよ。 先生…。