「お、お母さんは?」 「お母さんは、もう戻らないから。この家は好きに使って。あなた名義に書き換えてあるから」 「えっ?意味分からない。ちょっと待ってよ」 思わずお母さんの腕を掴んだ瞬間、手を叩かれた。 「触らないで!」 そう言うと、逃げるように出て行った。 何? 何が起こったの? 呆然とする私は、いつの間にか、先生の携帯に電話をかけていた。